「うーとーとぅー」と「うーとーとー」、どっちが正解?

横浜のトシ

2011年08月14日 08:20

こんにちは。

「うーとーとーして、寝なさい」とか、
若い歌手が「うーとーとー」と歌うのを、
ずいぶん、耳にするようになりました。

でも実のところ、
琉球沖縄の神さまや御先祖がそれでは、
わからないかもしれないのです。

「うーとーとぅして、寝なさい」が正しいのであり、
昔からきちんと発音してきた方々は今も、
「うーとーとぅ(ー)」と正しく発音しています。

例えば、メインblogの左の動画で紹介している、
島幸子さんの唄を、お聞きになってみて下さい。

最近、「ウートートー」同様、
「トートーメー」はじめとする誤った文字表記が、
どんどん増えている気がします。

むしろ、正しく発音したり書いたりすると、
今の子どもの中には、わからない者すらいるとか。

しかし、子どもは子どもなのであり、
先に学力が落ちた若い大人のせい。

学力が低い子どもが大人になって、
その若い大人の影響で、
子どもの学力が落ちるのです。

もちろん、そうでない人もいます。

だからこそ大人は、
しっかりしなければなりません。

いずれにせよ、
まず、正しく理解するために、
言葉の意味と歴史を知るのが近道です。
研究上から正しく押さえていきましょう。

(とうと)御前(みまえ)」=
「とうとぅーめー」。

「尊いお(かた)の、おおん(まえ)(私は)おります』=
『うーとぅーとー』です(※「とぅー」「とー」の位置が逆)

この二つを、もう少し(くわ)しく押さえておきます。

「尊ぶ(=とう)」+「御(=とぅー)」+「前(=めー)」
=「とう・とぅー・めー」。

「尊いお方の(=うー)」+
「おおん前に(=とぅー)」+
「おります(=とー)」=
「うー・とぅー・とー」。

なぜそうなったのかという点になると、
研究者の中でも説は分かれるところのようで、
「尊尊御尊(=とーとぅ、とーとぅ、うーとーとぅ)」からきたという説もあります。
意味は、「ありがたや、ありがたや、ありがたいことです」。

話を元に戻して、
かつて、
男性は「あー・とぅー・とー」と言い、
女性は「うー・とぅー・とー」と言っていました。
男性の「はいさい」、女性の「はいたい」と同じです。

それが年月を()るうちに、
「とぅー」と「とー」の位置が逆になり、
また、
「さり、あー・とー・とぅー、うー・とー・とぅー」という、
男女兼用(けんよう)万能(ばんのう)型になったのではないかと、
個人的には考えています。

そう考える理由ですが、
自分が男だから、女だからという意識より、
言う対象である神に対して、
意識が移ったからではないかと考えています。

同時にまた、連続することによって、
「とぅー」と「とー」の位置が入れ代わったのも、
発音のしやすさからして自然なことの気がします。

理由や根拠(こんきょ)は別にして、
いずれにせよ、
「とう・とぅー・めー」や、
「さり、あー・とー・とぅー、うー・とー・とぅー」へと、
一般化しました。


現代の人々が気をつけるべき点は、
正言葉のしい発音もさることがら、
その意味と、その変遷(へんせん)です。

琉球沖縄の神様や御先祖に、
「何か、この人、お願いしているようだが、
何を言っているのか、さっぱりわからない」、
そう思われるのは()けたいところです。


余談(よだん)ですが、
「こんにちは」にあたる沖縄本島の挨拶言葉、
男性が「はいさい」と発音するのに対して、
女性の発音は、「はいたい」です。

「こんにちわ?」の場合ですか。
お話になりません。知性を疑われます。
もちろん、小学校低学年までは大目に見てあげましょう。

では。

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