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~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
奄美・沖縄本島・沖縄先島の伝説より、第99話。
かつて
その
ところが
それを
「お
そして
すると
それでも、
すると、
「
ところが、
そんなようなことを、
すると
「そうは
すると
しかし、
そこで
そういった
※この話の参考とした話
①沖縄本島・沖縄県宜野湾市宜野湾~『宜野湾市史」第五巻資料編四 民俗
②沖縄本島・沖縄県島尻郡東風平町世名城~『こちんだの民話』上巻 昔話編
③沖縄本島・沖縄県宜野湾市~『南島説話』
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●伝承地
①沖縄本島・沖縄県宜野湾市宜野湾~オー泣ち猫(無気味な泣き声の猫)が住んでおる所は、我如古ナガサクガマ(長棚洞窟)といって、我如古のずっと北側になっておるわけだ。宜野湾並松といって、八キロメートル以上も松並木がずっと続いていたんだがね。そこのナガサクという所に洞穴があったんだ。そのほら穴に我如古の化猫が住んでいたというわけだ。
猫がきれいな若い女に化けてですね、我如古の何とかいう人の嫁さんになったんだと。そして、子どもが二、三名できたわけだね。猫はずっと人間になりすましておったが、子どもたちがよく注意してみたら、お父さんがいないときに、天井裏なんかに上ってネズミを捕えて食べておったそうだ。それを知った子どもたちが、お父さんに、「変だよ。こんなことをするんだよ。」と告げたらしいね。「ああそうか。」といって、父親もよく気をつけていたら、たしかにそんなふるまいがあったって。それで、離縁することになり、いろんなものを与えてやったらしい。それで、ある程度話がついて、「じゃあ、あなたがそういうなら別れる。」といって、妻(化猫)は出て行ったそうだ。夫が、知られないようにしてその後をつけて行ったら、猫はナガサク洞窟の方に行ったというんだね。そこで、猫同士、相手は猫のボスかもしらんが、これに話していたんだと。
「私はうまくやっていたのに、こんなに長く私は仕えてきたのに、猫の正体を見られて追い出されてしまった。この恨みはぜひはらしてみせる。あの人を、夫を必ず殺してやる。」というようなことを話したらしい。この夫は、後をつけていって立ち聞きしているわけさあね。すると、ボスみたいな猫が、「おまえが命を取りに行ったときに、あの男がこんな呪文を唱えたらどうするか。おまえは、全く命を取れなくなってしまうよ。」と言ったら、「それはそうだね。」というふうに話しているのを、夫は聞いてしまったんだね。
それから、この猫(妻)は洞窟で話していたように、家の門の前にきて青(オー)泣きしたわけだ。そうしたら、夫はこの呪文を唱えたんだ。ガマの前で立ち聞きした呪文をね。それで、猫はどうすることもできないで、とうとう、命を取ることはできなかったんだと。「青(オー)泣き猫よ 青(オー)泣きするなよ 青(オー)泣きしたら 北風が吹けば 南に吹きとばされるよ 南風が吹いたら 北に吹きとばされるよ」というような呪文が話にはあったが、しっかりとは覚えていない。我如古ナガサクの青(オー)泣き猫というのは、だいたいこういうような話だったよ。(『宜野湾市史」第五巻資料編四 民俗)
②沖縄本島・沖縄県島尻郡東風平町世名城~妻が猫だと知った夫は、隣の物知りの所を訪ねた。物知りが言うには、「妻を里帰りさせなさい。
その時魚を多く買い入れ、お膳に入れて妻に担がせ、貴方は十五間ばかり風下から歩きなさい」とのことだった。その通りにすると、妻が洞窟の中の親と話しているのが聞こえた。その話は子供の魂を取ってくるということだったので、夫は急いで家に帰り、猫が入ってこられないようにした。(『こちんだの民話』上巻 昔話編)
③沖縄本島・沖縄県宜野湾市~昔、宜野湾間切の我如古村に、ひとり身の老人がいた。ある美しい女と結婚して、子どもを二、三人もうけたところ、子どもが母ちゃんは鼠を取って食べていると言うので、笊いっぱいの魚を持たせて、女を家から出した。老人が女の跡を付けて行くと長柵(ながさく)の洞穴に入って行ったので、耳を傾けると、わたしはスジヤ(人間)に子どもを生んでやったのに追い出されたのは許せないから、あの老人を殺してやると話している。すると、もう一つの声が、そんなことを言っても人間が、『我如古長柵の、青泣き猫、青泣きするな、高鳴きするな、云々』という符呪を唱えたらどうすると話している。果してその夜、猫が老人をとり殺そうとやって来て、門口に立って青泣きしたので、老人は心得たりと、洞穴で耳にした符呪を唱えると、猫はどうしようもなくて帰っていった。沖縄では今でも猫が青泣き高泣きすると、この符呪を唱える。(『南島説話』)
①沖縄本島・沖縄県宜野湾市宜野湾~オー泣ち猫(無気味な泣き声の猫)が住んでおる所は、我如古ナガサクガマ(長棚洞窟)といって、我如古のずっと北側になっておるわけだ。宜野湾並松といって、八キロメートル以上も松並木がずっと続いていたんだがね。そこのナガサクという所に洞穴があったんだ。そのほら穴に我如古の化猫が住んでいたというわけだ。
猫がきれいな若い女に化けてですね、我如古の何とかいう人の嫁さんになったんだと。そして、子どもが二、三名できたわけだね。猫はずっと人間になりすましておったが、子どもたちがよく注意してみたら、お父さんがいないときに、天井裏なんかに上ってネズミを捕えて食べておったそうだ。それを知った子どもたちが、お父さんに、「変だよ。こんなことをするんだよ。」と告げたらしいね。「ああそうか。」といって、父親もよく気をつけていたら、たしかにそんなふるまいがあったって。それで、離縁することになり、いろんなものを与えてやったらしい。それで、ある程度話がついて、「じゃあ、あなたがそういうなら別れる。」といって、妻(化猫)は出て行ったそうだ。夫が、知られないようにしてその後をつけて行ったら、猫はナガサク洞窟の方に行ったというんだね。そこで、猫同士、相手は猫のボスかもしらんが、これに話していたんだと。
「私はうまくやっていたのに、こんなに長く私は仕えてきたのに、猫の正体を見られて追い出されてしまった。この恨みはぜひはらしてみせる。あの人を、夫を必ず殺してやる。」というようなことを話したらしい。この夫は、後をつけていって立ち聞きしているわけさあね。すると、ボスみたいな猫が、「おまえが命を取りに行ったときに、あの男がこんな呪文を唱えたらどうするか。おまえは、全く命を取れなくなってしまうよ。」と言ったら、「それはそうだね。」というふうに話しているのを、夫は聞いてしまったんだね。
それから、この猫(妻)は洞窟で話していたように、家の門の前にきて青(オー)泣きしたわけだ。そうしたら、夫はこの呪文を唱えたんだ。ガマの前で立ち聞きした呪文をね。それで、猫はどうすることもできないで、とうとう、命を取ることはできなかったんだと。「青(オー)泣き猫よ 青(オー)泣きするなよ 青(オー)泣きしたら 北風が吹けば 南に吹きとばされるよ 南風が吹いたら 北に吹きとばされるよ」というような呪文が話にはあったが、しっかりとは覚えていない。我如古ナガサクの青(オー)泣き猫というのは、だいたいこういうような話だったよ。(『宜野湾市史」第五巻資料編四 民俗)
②沖縄本島・沖縄県島尻郡東風平町世名城~妻が猫だと知った夫は、隣の物知りの所を訪ねた。物知りが言うには、「妻を里帰りさせなさい。
その時魚を多く買い入れ、お膳に入れて妻に担がせ、貴方は十五間ばかり風下から歩きなさい」とのことだった。その通りにすると、妻が洞窟の中の親と話しているのが聞こえた。その話は子供の魂を取ってくるということだったので、夫は急いで家に帰り、猫が入ってこられないようにした。(『こちんだの民話』上巻 昔話編)
③沖縄本島・沖縄県宜野湾市~昔、宜野湾間切の我如古村に、ひとり身の老人がいた。ある美しい女と結婚して、子どもを二、三人もうけたところ、子どもが母ちゃんは鼠を取って食べていると言うので、笊いっぱいの魚を持たせて、女を家から出した。老人が女の跡を付けて行くと長柵(ながさく)の洞穴に入って行ったので、耳を傾けると、わたしはスジヤ(人間)に子どもを生んでやったのに追い出されたのは許せないから、あの老人を殺してやると話している。すると、もう一つの声が、そんなことを言っても人間が、『我如古長柵の、青泣き猫、青泣きするな、高鳴きするな、云々』という符呪を唱えたらどうすると話している。果してその夜、猫が老人をとり殺そうとやって来て、門口に立って青泣きしたので、老人は心得たりと、洞穴で耳にした符呪を唱えると、猫はどうしようもなくて帰っていった。沖縄では今でも猫が青泣き高泣きすると、この符呪を唱える。(『南島説話』)
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私は猫の立場になって考えてしましまいました。
愛し合って結婚して子供まで授かっても…天井裏の秘密を
受け入れなかったんですね…(泣)
化け猫が夫と子供を殺そうと戻ってくるのは怖かったですが。
ちゅららのアルソックはいじわるすると必ず仕返ししますよ(笑)
セコママにだけですが(笑)…
意地悪をするのはセコママだけですから(笑)
愛し合って結婚して子供まで授かっても…天井裏の秘密を
受け入れなかったんですね…(泣)
化け猫が夫と子供を殺そうと戻ってくるのは怖かったですが。
ちゅららのアルソックはいじわるすると必ず仕返ししますよ(笑)
セコママにだけですが(笑)…
意地悪をするのはセコママだけですから(笑)
Posted by セコム at 2011年02月17日 15:20
横浜のtoshiさん
おはようございます
美しい女性に身を変えて … 人間の男性と結婚…子どもが出来て… 天井裏に秘密が…子どもが秘密を伝え…わかってしまい お別れ…
『羽衣伝説』と 似ていますね
ところが 化け猫は恨みを晴らそうと、殺しに戻って来る…ここが 怖いところでした。
感謝されても良いはずなのに…
自分が産んだ子どもまで このへんが やはり 化け猫の怖いところなんでしょうか。
『夕鶴』はお礼に身を削って織物を織る
悲しい別れですが…
人間の女性に身を変えては 似ていますね。
ちなみに、猫の泣き声を聞いての 呪文は 初めて聞きました。
よく夜中に聞こえてくる猫の泣き声は求愛の声 と聞いていますが、少し怖く感じるのは 気のせいでしょうか(笑)
普通の猫って、可愛いのにね~(残念)
おはようございます
美しい女性に身を変えて … 人間の男性と結婚…子どもが出来て… 天井裏に秘密が…子どもが秘密を伝え…わかってしまい お別れ…
『羽衣伝説』と 似ていますね
ところが 化け猫は恨みを晴らそうと、殺しに戻って来る…ここが 怖いところでした。
感謝されても良いはずなのに…
自分が産んだ子どもまで このへんが やはり 化け猫の怖いところなんでしょうか。
『夕鶴』はお礼に身を削って織物を織る
悲しい別れですが…
人間の女性に身を変えては 似ていますね。
ちなみに、猫の泣き声を聞いての 呪文は 初めて聞きました。
よく夜中に聞こえてくる猫の泣き声は求愛の声 と聞いていますが、少し怖く感じるのは 気のせいでしょうか(笑)
普通の猫って、可愛いのにね~(残念)
Posted by ルミ at 2011年02月17日 04:37
コメント以外の目的が急増し、承認後、受け付ける設定に変更致しました。今しばらくお待ち下さい。
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