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~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
奄美・沖縄本島・沖縄先島の伝説より、第135話。
すると、その
そう
この
いずれにしても
※この話の参考とした話
①高木~「古市の井戸」
②柳田~「弘法水」
③沖縄本島・沖縄県浦添市屋富祖~『浦添市史』第三巻資料編2 民話・芸能・美術・工芸
④沖縄本島・沖縄県中頭郡読谷村儀間~『儀間の民話』読谷村民話資料5
⑤沖縄本島・沖縄県島尻郡佐敷町津波古~『佐敷町史』
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●伝承地
①高木~「古市の井戸」
②柳田~「弘法水」
③沖縄本島・沖縄県浦添市屋富祖~ずうっと昔のうちのお爺さんからの伝え話よ。井戸は、カーグワーといっている。この井戸を作らん前はよ、昔は、ここは水がなかったもんだからずっと南の方にエッスのカーグワーに行っていたそうだ。元の所の家で知念という家がありますがね、この知念の家にグセイドウ(御政道)といって、政府から人がいらっしゃったそうです。その知念に、このグセイドウという方々らが、夕方来て夜通しお話をしまして、「もう遅くなっているから、こっちに泊まって明日の朝早く立つから」とここにおやすみになったそうです。この家のお母さんは、朝早く三時ぐらいに起きて、ゆっくりゆっくり水汲みに行きよったって。この人がこれを見て、「あんた方が一番困っているのは何ですか」と問うたそうです。そしたら、「水には困っています」といったって。「こっちには井戸が、泉が不足だね」といって、この人は杖をついたお爺さんだったそうですが、知念の家の近くのここに来て下の方に杖を一本立てたら水がぽんと出たのがここのカー(井戸)の始まりだよって聞いたね。その人は、びっくりして、この人は神様なのかも知れんと思って、どこに行かれるかねえと追うて見たら部落の後に行きよったって。そこでも、また一本立てたもんだから後のカーグワー、あっちもぴんぴん水が湧き出たから、この時からこの部落は水がとても豊富になったって。これは、部落の四方には井戸を作るものだと思って、これからまた後で部落が大きくなってからも、ずっと下の方にミィーガーグワーというところも掘って、また後にはウカンシンっていうところに、クシヌヵーってあるでしょ、あの大きな井戸も後で作ったって。もうこれからは屋富祖は、一番水の豊富な所になったって。(『浦添市史』第三巻資料編2 民話・芸能・美術・工芸)
④沖縄本島・沖縄県中頭郡読谷村儀間~今帰仁王子が戦にまけた時、兄弟だけが残された。城に居られなくなったので、逃げる途中、兄は水を欲しがった。舟から下りた妹が、五歩程歩くと、最初に踏んだ所から水が湧き出した。(『儀間の民話』読谷村民話資料5)
⑤沖縄本島・沖縄県島尻郡佐敷町津波古~多和田井戸の側を通りかかった旅人が、そこで水汲みをしているお婆さんに、水を下さいとお願いした。お婆さんの親切な心づかいに喜んだ旅人は、村で困っていることはないですかと尋ねた。お婆さんは二度のウマチーと夕立ちは大変ですと答えた。それ以来、津波古では、六月の稲の祭りを行わなくなった。そして、夕立ちも降らなくなったということだ。(『佐敷町史』)
①高木~「古市の井戸」
②柳田~「弘法水」
③沖縄本島・沖縄県浦添市屋富祖~ずうっと昔のうちのお爺さんからの伝え話よ。井戸は、カーグワーといっている。この井戸を作らん前はよ、昔は、ここは水がなかったもんだからずっと南の方にエッスのカーグワーに行っていたそうだ。元の所の家で知念という家がありますがね、この知念の家にグセイドウ(御政道)といって、政府から人がいらっしゃったそうです。その知念に、このグセイドウという方々らが、夕方来て夜通しお話をしまして、「もう遅くなっているから、こっちに泊まって明日の朝早く立つから」とここにおやすみになったそうです。この家のお母さんは、朝早く三時ぐらいに起きて、ゆっくりゆっくり水汲みに行きよったって。この人がこれを見て、「あんた方が一番困っているのは何ですか」と問うたそうです。そしたら、「水には困っています」といったって。「こっちには井戸が、泉が不足だね」といって、この人は杖をついたお爺さんだったそうですが、知念の家の近くのここに来て下の方に杖を一本立てたら水がぽんと出たのがここのカー(井戸)の始まりだよって聞いたね。その人は、びっくりして、この人は神様なのかも知れんと思って、どこに行かれるかねえと追うて見たら部落の後に行きよったって。そこでも、また一本立てたもんだから後のカーグワー、あっちもぴんぴん水が湧き出たから、この時からこの部落は水がとても豊富になったって。これは、部落の四方には井戸を作るものだと思って、これからまた後で部落が大きくなってからも、ずっと下の方にミィーガーグワーというところも掘って、また後にはウカンシンっていうところに、クシヌヵーってあるでしょ、あの大きな井戸も後で作ったって。もうこれからは屋富祖は、一番水の豊富な所になったって。(『浦添市史』第三巻資料編2 民話・芸能・美術・工芸)
④沖縄本島・沖縄県中頭郡読谷村儀間~今帰仁王子が戦にまけた時、兄弟だけが残された。城に居られなくなったので、逃げる途中、兄は水を欲しがった。舟から下りた妹が、五歩程歩くと、最初に踏んだ所から水が湧き出した。(『儀間の民話』読谷村民話資料5)
⑤沖縄本島・沖縄県島尻郡佐敷町津波古~多和田井戸の側を通りかかった旅人が、そこで水汲みをしているお婆さんに、水を下さいとお願いした。お婆さんの親切な心づかいに喜んだ旅人は、村で困っていることはないですかと尋ねた。お婆さんは二度のウマチーと夕立ちは大変ですと答えた。それ以来、津波古では、六月の稲の祭りを行わなくなった。そして、夕立ちも降らなくなったということだ。(『佐敷町史』)
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