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~琉球沖縄に伝わる民話~

新訳球陽外卷(きゅうようがいかん)遺老(いろうせつでん)』第48話

仲里城嶽(なかざとぐすくうたき)由来(ゆらい)




 (とお)(むかし)時代(じだい)久米島(くめじま)儀間(ぎま)(そん)に、仲城(なかぐすく・)按司(あじ/あんじ/あず)という(もの)がおりました。
 伊敷索(いしきなわ/いしきなは/ちはな)按司(あじ)第二子(だいにし)でありました。
 まだ正式(せいしき)按司(あじ)になっていなかった(ころ)、自分の(しろ)大城山(おおぐすくやま)()てようとして、(いま)まさに(いし)(はこ)んで石垣(いしがき)(きづ)こうとしていました。
 その(とき)人知(ひとし)れず一人(ひとり)女性(じょせい)名前(なまえ)音知小原(おとちこはら)()う。堂之比屋(どうのひやー/どうにひや)下女(げじょ)であった。逃走(とうそう)して世間(せけん)から(はな)れてひっそりと()らしていた)がおりました。そして彼女は山奥(やまおく)から()()て、その(とき)按司(あじ)()げて()うことには、
 「(わたくし)は、注意深(ちゅういぶか)くこの周囲(しゅうい)()()てまいりましたが、(しろ)(かま)えるのに仲城山(なかぐすくやま)にかなう()(ほか)にございません。
 ()(やま)より、(はる)かに(たか)(そび)()ち、四方(しほう)()()ってとても(けわ)しく、地理的(ちりてき)にも土地(とち)配置(はいち)のさまは奥深(おくぶか)く、充分(じゅうぶん)なほどの美味(おい)しい(みず)(いずみ)から()()ていて、それに(くわ)えて目前(もくぜん)(ひろ)がる眺望(ちゅうぼう)(はなは)素晴(すば)らしいこと、この(うえ)ないといえます。
 (つつし)んで(もう)()げますが、すでに按司(あじ)殿(どの)は、(いし)(はこ)んで石垣(いしがき)(きづ)いていらっしゃいますが、(しろ)大城山(おおぐすくやま)以外(いがい)()てる(こと)検討(けんとう)されることは、完成していないだけにまた結構(けっこう)なことではないでしょうか。
 按司(あじ)はこれを()くと大層(たいそう)(よろこ)んで、(へい)()()れ、早速(さっそく)(のぼ)ってその(やま)視察(しさつ)したのでした。
 そしてとりもなおさず弓矢(ゆみや)()()ると、四方(しほう)()かって(はな)って(ため)してみると、そこが最善(さいぜん)()である(こと)()ったのでした。
 やがて(やま)(かみ)(まつ)られている場所(ばしょ)(べつ)(ところ)移動(いどう)して安置(あんち)し、そして(しろ)をこの()(きづ)こうとした(とき)のことです。
 すると即座(そくざ)(かみ)神託(しんたく)があって()うことには、
 「(わたくし)はずっと(むかし)からこの(とうと)(やま)()み、()(した)しんですでに随分(ずいぶん)になる。
 (ねが)わくば、(とうと)()転居(てんきょ)して、そして心静(こころしず)かに()()かせて(くだ)さらんか。
 (ぎゃく)(いや)しい()(うつ)るようなことは、(わたくし)真意(しんい)とは(こと)なります。」と。
 按司(あじ)は、結局(けっきょく)その(かみ)言葉(ことば)(したが)って、神谷浜(かみやはま)にまで(すす)んで()き、まさにその(かみ)案内(あんない)して(まね)きながら、すっかり小舟(こぶね)()せると、計呂宇地泊(けろうちのとまり)到着(とうちゃく)し、そこの比嘉(ひが・ふぃじゃ・)御嶽(うたき)(つつし)んで(うつ)(もう)()げたのでした。
 やがて按司(あじ)大工(だいく)武久知樽金(むくちたるがね)という(もの)(めい)じて、城壁(じょうへき)(きづ)かせました。
 その工事(こうじ)落成(らくせい)して(しろ)完成(かんせい)した(とき)按司(あじ)は、吉日(きちじつ)(えら)んで仲城(なかぐすく)(のち)仲里城(なかざとぐすく)(うつ)り、権威(けんい)表明(ひょうめい)し、大々的(だいだいてき)民衆(みんしゅう)統治者(とうちしゃ)となったことを宣言(せんげん)すると、(みずか)按司(あじ)(しょう)したのでした。
 この(とき)、それを()いた中山国(ちゅうざんこく)が、大軍(たいぐん)(ひき)いて久米島(くめじま)到来(とうらい)すると、まず仲城(なかぐすく)()(はじ)めたのでした。
 按司(あじ)は、(しろ)堅固(けんご)であるのを(たの)みとして、大軍(たいぐん)(まえ)にしても(けっ)して()()すようなことはありませんでした。
 中山(ちゅうざん)官軍(かんぐん)も、その(しろ)をどうにも()めあぐね、自軍(じぐん)をいったん(あつ)めて(ととの)(なお)すと、そのまま(みち)前進(ぜんしん)して具志川(ぐしちゃー・ぐしかわ/)(ぐすく・じょう)攻撃(こうげき)したのでした。
 両陣営(りょうじんえい)(たたか)(はじ)めて数日(すうじつ)()たないうちに、中山軍(ちゅうざんぐん)素早(すばや)勝利(しょうり)(おさ)めました。
 仲城(なかぐすく)按司(あじ)は、これを()いて大変(たいへん)(おどろ)き、()ぐさま(おさな)一人息子(ひとりむすこ)堂之比屋(どうのひや)(あず)けると、喜志良思(きしらし)御嶽(うたき)(なか)()()みましたが、そのままその()()(さき)がわからなくなってしまいました。
 そうして仲城(なかぐすく)結局(けっきょく)具志川(ぐしちゃー)(ぐすく)同様(どうよう)()(ほろ)ぼされてしまいました。
 いっぽう堂之比屋(どうのひや)は、やがて(あず)かった()推挙(すいきょ)しようと、この()家族全員(かぞくぜんいん)(やしな)(そだて)て、またこの()には(ちち)であった仲城(なかぐすく)按司(あじ)(あと)()がせようとしました。
 その()何年(なんねん)かが()った(とき)中山(ちゅうざん)(おう)が、この按司(あじ)()()()てて仲城(なかぐすく)城主(じょうしゅ)にしようとしました。
 それをいち(はや)堂之比屋(どうのひや)(みみ)にすると、(きゅう)裏切(うらぎ)りをたくらむ(こころ)芽生(めば)えてきて、即座(そくざ)幼子(おさなご)()()せると、(だま)して(かみ)()(なお)()りをしながら、とりもなおさずその(とき)(じょう)じて、(かたな)()いて()どもの(くび)()ねると、中山王(ちゅうざんおう)報告(ほうこく)して()うことには、
 「突然(とつぜん)(やまい)(たお)れてそのままお()くなりになってしまわれました。」と。
 そして君主(くんしゅ)殺害(さつがい)して(うそ)をつき(とお)そうと、堂之比屋(どうのひや)参内(さんだい)して中山国(ちゅうざんこく)天子(てんし)にお()(どお)りしてでたらめを(つた)えると、(さら)(ねが)い出て久米仲城(くめなかぐすく)城主(じょうしゅ)となったのでした。
 ()もなく(おう)(ねが)()帰郷(ききょう)する(とき)(いた)った(さい)のこと、久米島(くめじま)人々(ひとびと)はみな、真謝(まじゃ)舟着(ふなつ)()堂之比屋(どうのひや)出迎(でむか)えました。
 しかし堂之比屋(どうのひや)は、(ひと)(おそ)(したが)わせることができる(ちから)背景(はいけい)にして、出迎(でむか)えの(れい)(たい)する挨拶(あいさつ)(はなは)だお粗末(そまつ)でいい加減(かげん)なものでした。
 そしてそこそこに乗馬(じょうば)すると(むち)をあてて(うま)をできる(かぎ)(はや)(はし)らせ、まさに(しろ)城門(じょうもん)(はい)ろうとした(とき)のことです。
 (おも)いがけず騎乗(きじょう)していた(うま)が、(あし)()(はず)して、(またた)()転倒(てんとう)したのでした。
 ()っていた堂之比屋(どうのひや)も、たちまち(からだ)(ちゅう)(おど)っててひっくり(かえ)って落馬(らくば)すると、ついに自分(じぶん)(こし)()していた(かたな)()さって()んでしまいました。
 後世(こうせい)人々(ひとびと)は、そういう経緯(いきさつ)()くなった按司(あじ)不思議(ふしぎ)(ちから)をもつ(ほね)(かみ)とするようになり、(たっと/とうと)(しん)じるようになりました。




※注や解説

往昔(おうせき)】~()()った(むかし)大昔(おおむかし)往古(おうこ)昔々(むかしむかし)(はる)(むかし)(いにしえ)
久米島(くめじま)儀間(ぎま)(そん)】~かつては久米島(くめじま)仲里間切(なかざとまぎり)集落(しゅうらく)の一つだった。
仲城(なかぐすく・)按司(あじ)】~人名(じんめい)久米(くめ)仲城(なかぐすく・)按司(あじ)とも。伊敷索(ちなは)按司の長男で、琉球で最も高い場所に宇江城(うえぐすく)を築いたが、尚真王に滅ぼされた。
伊敷索(いしきなは/ちはな/いしきなわ)按司(あじ)】~伝承(でんしょう)では、英祖(えいそ)王統(おうとう)4代目(だいめ)玉城(たまぐすく)按司(あじ)(めかけ)()とされ、久米島(くめじま)()(あた)えられてこのグスクを(きづ)いたとされる。仲城(なかぐすく・)按司(あじ)長男(ちょうなん)(つた)わるがここでは第二子(だいにし)とあり、明国(みんこく)留学(りゅうがく)した兼城(かねぐすく)大屋子(おおやこ)第一子(だいいっし)か。なお、()(かん)しては資料(しりょう)により(おお)きく二つに()かれ不明(ふめい)(てん)(おお)い。『具志川間切旧記』(一七〇三年)によると、長男(ちょうなん)は仲城(仲里城)按司、次男(じなん)は具志川按司、長女(ちょうじょ)は兼城大屋子の(つま)次女(じじょ)は照真の(つま)腹違(はらちが)いの三男(さんなん)は笠末若茶良で、(はは)は粟国島出身(しゅっしん)とある。また『琉球国由来記』(1713年)では、伊敷索按司には四子があり、それぞれが兼城村の屋敷、宇江城、具志川城・登武那覇城を拠点(きょてん)として各地(かくち)統治(とうち)していたが、尚真王(しょうしんのう)による久米島征伐(くめじませいばつ)(ほろ)ぼされたとある。
音知小原(おとちこはら)】~オトチコハラ。人名(じんめい)
婢女(はしため)】~(はし)()下女(げじょ)()使(つか)いの(おんな)
隠栖(いんせい)】~隠棲(いんせい)世間(せけん)から(はな)れて、ひっそりと()らすこと。
嶽中(ごくちゅう/がくちゅう)】~(たか)(やま)(なか)
(すなは)ち】~「(すなは)ち、(すなは)ち」とも。現代仮名遣(げんだいかなづか)いでは「すなわち」。()いかえれば。つまり。とりもなおさず。まさしく。その(とき)は。そうすれば。その(とき)(むかし)。あの(ころ)当時(とうじ)()ぐに。たちまち。もう。(すで)に。
小婢(しょうひ)】~自分(じぶん)(へりくだ)った表現(ひょうげん)
熟熟(つくづく)】~(つくづく)、つくつく、とも。(ふか)(かんが)えたり、痛切(つうせつ)(かん)じたりするさま。よくよく。注意深(ちゅういぶか)くものを()るさま。また、物事(ものごと)熱心(ねっしん)集中(しゅうちゅう)するさま。じっと。なすこともなく物寂(ものさび)しげなさま。
()かず】~()かず、()かず、とも。(およ)ばない。かなわない。に()したことはない。が(もっと)もよい。
巍巍(ぎぎ)たり】~魏魏(ぎぎ)たり、とも。(やま)などが(たか)(おお)きいさま。(とく)(たか)(とうと/たっと)いさま。
四圍(しい)】~圍は囲に(おな)じ。四方(しほう)をとり(かこ)むこと。まわり。周囲(しゅうい)
嶮嶇(けんく)】~嶮も嶇も、(やま)()()って(しい)しいさま。
地勢(ちせい/ちけい)】~土地(とち)のありさま。山・川・平野・海など地理的事象(じしょう)配置(はいち)のありさま。地貌(ちぼう)。地形と同じで、特にそれを大観(たいかん)する場合に用いる事が多い。人の地位や立場。よって立つ所。
厚深(こうしん)】~深厚(しんこう)、に同じ。意味が奥深(おくぶか)いこと。また、そのさま。心情(しんじょう)がきわめて深く(あつ)いこと。また、そのさま。
()く】~()く、()く、などとも。副詞。十分(じゅうぶん)に。念入(ねんい)りに。(くわ)しく。(たく)みに。上手(じょうずに)に。うまく。少しの間違(まちが)いもなく。そっくり。(はなは)だしく。たいそう。よくぞ。よくも。よくもまあ。たびたび。ともすれば。
甘泉(かんせん)】~(うま)い水が()き出る(いずみ)
(しこう/しか)して】 ~そうして。それに(くわ)えて。
光景(こうけい)】~目前(もくぜん)(ひろ)がる景色(けしき)(なが)め。ある場面(ばめん)具体的(ぐたいてき)なありさま。情景(じょうけい)()(ひかり)
(きはま)()し】~この上なく(はなは)だしい。
()して】~(せつ)(ねが)うさま。くれぐれも。(つつし)んで。
()ふ】~現代仮名遣(げんだいかなづか)いの、()う。()う、とも。他人(たにん)(もの)(あた)えてくれるよう(もと)める。また(なに)かをしてくれるよう(ねが)う。神仏(しんぶつ)(いの)(もと)める。
亦可(またか)ならずや】~結構(けっこう)なことだ。なんとよいではないか。
士卒(しそつ)】~士官(しかん)兵卒(へいそつ)。また、兵士(へいし)軍兵(ぐんぴょう)兵隊(へいたい)
率帯(そつたい)】~「率」は、(ひき)いる、の意。「帯」は、身につける、特に武具を身につける、帯びる、持つ、(たずさ)える、の意
(すなは)ち】~「(すなは)ち、(すなは)ち」とも。現代仮名遣(げんだいかなづか)いでは「すなわち」。()いかえれば。つまり。とりもなおさず。まさしく。その(とき)は。そうすれば。その(とき)(むかし)。あの(ころ)当時(とうじ)()ぐに。たちまち。もう。(すで)に。
弓箭(きゅうせん)】~(ゆみ)()弓矢(ゆみや)弓矢(ゆみや)()()武士(ぶし)弓矢(ゆみや)(たたか)うこと。(たたか)い。
()る】~()()る。
四射(ししゃ)】~四方(しほう)(はな)つ。
(まさ)に・・・・・・んとす】~今にも・・・・・・しようとする。
山神(やまがみ/さんじん)】~(やま)守護(しゅご)し、また支配(しはい)する(かみ)(やま)(かみ)(やま)にいる(かみ)山嶺(さんれい)宿(やど)神霊(しんれい)
移安(いあん)】~移動(いどう)して安置(あんち)する。
(たちま)ち】~()ぐ。即刻(そっこく)(またた)()(にわか)に。(きゅう)に。((おお)くが「たちまちに」の(かたち)で)、(げん)に。(たし)かに。まさに。ただ(いま)。「()()ち」の()から派生(はせい)した()
託宣(たくせん)】~神仏(しんぶつ)が人にのりうつったり(ゆめ)(なか)(あらわ)れたりして、その意志(いし)()げること。また、そのお()げ。神託(しんたく)
(もと)より】~もとから。
()ふ】~現代仮名遣(げんだいかなづか)いの、()う。()う、とも。他人(たにん)(もの)(あた)えてくれるよう(もと)める。また(なに)かをしてくれるよう(ねが)う。神仏(しんぶつ)(いの)(もと)める。
高処(こうしょ)卑処(ひしょ)】~「処」=「所」。「高卑」の意は、(たか)いことと(ひく)いこと。高低(こうてい)(とうと)いことと(いや)しいこと。貴賤(ひせん)
移徙(わたまし)】~「移」=「徙」。/「渡座」とも。貴人(きじん)転居(てんきょ)神輿(しんよ)渡御(とぎょ)(うやま)っていう()()()し。
安穏(あんのん)】~心静(こころしず)かに()()いていること。また、そのさま。平穏無事(へいおんぶじ)
(いた)さしめよ】~「する」の敬語(けいご)(いた)す」に、使役(しえき)(ひと)に・・・・・・させる」。
(ごと)き】~「(ごと)し」は、比況(ひきょう)・・・・・・ようだ。・・・・・・みたいだ。比喩(ひゆ)・・・・・・と同じだ。・・・・・・のとおりだ。・・・・・・のようだ。(例示(れいじ))たとえば・・・・・のようだ。・・・・・など。不確実(ふかくじつ)断定(だんてい))・・・・・・のようだ。・・・・・・らしい。
(あた)らず】~「中」=「当」。
(つい)に】~「(つい)に」「(つい)に」とも。ついに。とうとう。しまいに。結局(けっきょく)最後(さいご)に。()わりに。また(「(つい)ぞ」に(おな)じで)、(いま)までに一度(いちど)も。(いま)(かつ)て。
(すす)()き】~(すす)んで()き。
(すなは)ち】~「(すなは)ち、(すなは)ち」とも。現代仮名遣(げんだいかなづか)いでは「すなわち」。()いかえれば。つまり。とりもなおさず。まさしく。その(とき)は。そうすれば。その(とき)(むかし)。あの(ころ)当時(とうじ)()ぐに。たちまち。もう。(すで)に。
(しょう)じ】~サ変「(しょう)ずる」の上一段()したもの。(しょう)ずる、の()は、(きゃく)として()てもらう。またある目的(もくてき)のために(たの)んで()てもらう。案内(あんない)して(まね)()れる。
(すで)に】~以前(いぜん)に。(まえ)に。もはや。とっくに。どう()ても。(げん)に。すっかり。まったく。もう(すこ)しで。(いま)にも。「(すんで)に/(すんで)に」の場合(ばあい)は、もう(すこ)しで、ある(この)ましくない事態(じたい)になりそうなさま。すんでのこと。すんでのところ。
()し】~「()す」は、(くるま)(うま)などに()る。()(しの)ぐ。(ほか)より優位(ゆうい)()つ。
計呂宇地泊(けろうちのとまり)】~地名(ちめい)
比嘉(ひが・ふぃじゃ・)(たき)】~比嘉(ひが・ふぃじゃ・)御嶽(うたき)
奉移(ほうい)】~「奉」は(つつし)んで(こと)をする()(あらわ)()(つつし)んで(うつ)す。
(すで)にして】~そうこうしているうちに。かれこれする()に。やがて。
武久知樽金(むくちたるがね)】~大工(だいく)()
城垣(じょうえん)】~城壁(じょうへき)
()の】~「()」は「()の」に(おな)じ。その。
告竣(こくしゅん)】~(規模(きぼ)(おお)きな工事(こうじ)が)竣工(しゅんこう)落成(らくせい)工事(こうじ)完成(かんせい)すること。
(えら)びて】~(えら)んで。
(しろ)】~仲城(なかぐすく)という。康熙(こうき)六年(一六六七年)()仲里城(なかざとぐすく)(あらた)める。
(うつ)り】~(うつ)り。
威権(いけん)】~権威(けんい)(ほか)(もの)服従(ふくじゅう)させる威力(いりょく)。ある分野(ぶんや)において(すぐ)れたものとして信頼(しんらい)されていること、一般(いっぱん)(みと)められていること。また、その(ひと)
(ほしいまま)にし】~「(ほしいまま)(ほしいまま)(ほしいまま)(ほしいまま)」。やりたいままに()()うこと。自分(じぶん)(おも)()りに(こと)(おこな)うこと。また、そのさま。
(おお)いに】~非常(ひじょう)に。はなはだ。たくさん。
(のぞ)みて】~その()()って。身分(みぶん)(たか)(もの)がその()()て。また、その(くらい)()いて。統治者(とうちしゃ)として仕事(しごと)処理(しょり)して。
来到(らいとう)】~到来(とうらい)
(すなは)ち】~「(すなは)ち、(すなは)ち」とも。現代仮名遣(げんだいかなづか)いでは「すなわち」。()いかえれば。つまり。とりもなおさず。まさしく。その(とき)は。そうすれば。その(とき)(むかし)。あの(ころ)当時(とうじ)()ぐに。たちまち。もう。(すで)に。
(たの)み】~(たの)みとして。
投誠(とうせい)せず】~「投誠(とうせい)」は、亡命(ぼうめい)する、()げる、の()()げようとはしなかった。
収拾(しゅうしゅう)し】~(ひろ)(あつ)めること。混乱(こんらん)をおさめ、状態(じょうたい)(ととの)えること。
(すす)みて】~(すす)んで。
勝捷(しょうしょう)】~素早(すばや)勝利(しょうり)
()】~()る。ここでは、()()れる。獲得(かくとく)する。
喜志良思(きしらし)】~。御嶽(うたき)()
()く】~()く。
(つい)に】~「(つい)に・(つい)に」に(おな)じ。ついに。とうとう。しまいに。結局(けっきょく)最後(さいご)に。()わりに。また(「(つい)ぞ」に(おな)じで)、(いま)までに一度(いちど)も。(いま)(かつ)て。
(また)】~(また)(また)復亦(また)、とも。副詞(ふくし)。もう一度(いちど)(ふたた)び。(かさ)ねて。今度(こんど)も。同様(どうよう)に。やはり。その(うえ)に。それにつけても。
()げ】~推挙(すいきょ)する。
家中(かちゅう)】~ (いえ)(なか)屋敷(やしき)(なか)家族全員(かぞくぜんいん)
父業(ふぎょう)】~(ちち)仕事(しごと)(わざ)、生業、職業、学問、屋敷(やしき)(むく)いを(まね)前世(ぜんせい)(おこな)い、(いか)りの(こころ)
()てて】~()()てて。
(たちま)ち】~()ぐ。即刻(そっこく)(またた)()(にわか)に。(きゅう)に。((おお)くが「たちまちに」の(かたち)で)、(げん)に。(たし)かに。まさに。ただ(いま)。「()()ち」の()から派生(はせい)した()
異心(いしん/ことごころ)】~裏切(うらぎ)りをたくらむ(こころ)。ふたごころ。反逆心(はんぎゃくしん)(べつ)(かんが)え。他意(たい)浮気心(うわきごころ)
(きざ)し】~(きざ)し、とも。()()す。芽生(めば)える。物事(ものごと)()ころうとしている気配(けはい)がある。(こころ)(なか)にある感情(かんじょう)(かんが)えなどが()まれる。
(すなは)ち】~「(すなは)ち、(すなは)ち」とも。現代仮名遣(げんだいかなづか)いでは「すなわち」。()いかえれば。つまり。とりもなおさず。まさしく。その(とき)は。そうすれば。その(とき)(むかし)。あの(ころ)当時(とうじ)()ぐに。たちまち。もう。(すで)に。
()し】~「()()せる」の尊敬語(そんけいご)
(いつは)りて】~(うそ)をいう。(だま)す。
(もとどり/たぶさ/たきふさ/もとどり)】~(かみ)(あたま)(うえ)(あつ)めて(たば)ねた(ところ)。また、その(かみ)
(じょう)】~実際(じっさい)有様(ありさま)姿(すがた)(かたち)()()き。()り。手紙(てがみ)書状(しょじょう)
斬首(ざんしゅ)】~(くび)()ること、また、(けい)()った(くび)
忽然(こつぜん)】~物事(ものごと)出現(しゅつげん)消失(しょうしつ)(きゅう)なさま。忽如(こつじょ)。こつねん。にわかに。突然(とつぜん)
()みて】~染は沁、浸、滲とも。液体(えきたい)気体(きたい)()(もの)(うつ)りついて、次第(しだい)(ふか)(ひろ)がる。にじんで(よご)れる。液体(えきたい)気体(きたい)などの刺激(しげき)()けて(いた)みを(かん)じる。(こころ)にしみじみと(かん)じる。(この)ましくない気風(きふう)影響(えいきょう)()けて、その傾向(けいこう)をもつようになる。そまる。
(しゅっ/そっ)す】~()ぬ。
()く】~()ける。
入覲(にゅうきん)し】~参内(さんだい)して天子(てんし)にお()()かる。
久米(くめ)】~久米仲城(くめなかぐすく)
(すで)に】~以前(いぜん)に。(まえ)に。もはや。とっくに。どう()ても。(げん)に。すっかり。まったく。もう(すこ)しで。(いま)にも。「(すんで)に/(すんで)に」の場合(ばあい)は、もう(すこ)しで、ある(この)ましくない事態(じたい)になりそうなさま。すんでのこと。すんでのところ。
(いとま)()う】~休暇(きゅうか)(ねが)()る。ひまをもらう。(わか)れの挨拶(あいさつ)をする。(わか)れを()げる。
真謝津(まじゃつ)】~地名(ちめい)。「津」は、舟着(ふなつ)()(わた)()(からだ)から()液体(えきたい)次々(つぎつぎ)()()(うるお)す。
迎接(げいせつ)】~出迎(でむか)えて応対(おうたい)すること。
答礼(とうれい)】~出迎(でむか)えの(れい)(こた)えての(れい)挨拶(あいさつ)
(そ/おろそか)】~まばら。(した)しくしない。おろそか。大雑把(おおざっぱ)。いい加減(かげん)粗末(そまつ)(あいだ)をあけて(とお)す。
()せ】~(はや)(はし)らせ。
(はか)らずも】~(はか)らずも。(おも)いもかけず。意外(いがい)にも。
(つまず)き】~跌は躓とも。つまずく。(あし)()(はず)す。
撲地(ぼくち)として】~たちまち。
(ひるがえ)す】~翻は飜とも。さっと裏返(うらがえ)しにする。(からだ)(おど)らせる。態度(たいど)などを(きゅう)(へん)える。(かぜ)になびかせる。ひらめかす。
()りて】~仍は、因、依も。そういうわけで。そのために。それゆえ。(したが)って。
霊骨(れいこつ)】~不思議(ふしぎ)(ちから)(はたら)きをもつ(ほね)
崇信(すうしん)】~(たっと/とうと)(しん)じること。
【原文】~往昔之世久米島儀閒邑有仲城按司者此乃伊敷索按司第二子也未爲按司時將建城于大城山運石築垣時忽有一婦女(名曰音知小(原ヵ)堂之比屋婢女走逃而隱栖焉)自嶽中出來乃告按司曰小婢熱視(熟ヵ)此地不如仲城山也他山巍巍高聳四圍嶮嶇地勢厚深能湧甘泉而光景無窮伏乞按司運石築垣建城于他山不亦可乎按司大喜率帶士卒登視其山卽把弓箭四射試之知其善地將其山神移安於他而築城于此忽有神詑宣曰素住高山相慣已久請移徙高處以致安穩若移于卑處不中吾意按司遂依其言前往神谷濱乃請其神已駕小舟至計呂宇地泊奉移于比嘉嶽卽而令武久知樽金創建城垣至厥工告竣之時按司擇吉遷城獨擅威權大莅百姓自稱按司此時中山發大兵來到久米島卽攻仲城按司恃城郭堅固不敢投誠官軍亦以其城難攻拾收其兵前攻具志川城相戰不數日大獲勝捷仲城按司聞之大驚卽寄一幼兒於堂之比屋逃入喜志良思嶽中不知其所之而城竟亦滅矣堂之比屋遂擧其幼子養育之于家中亦將此子繼父業其後王要立按司之子爲城主堂之比屋忽萌異心乃召其幼子詐爲結髻之狀卽乘其時拔刀斬首曰忽然染病而卒以避殺主之名而比屋入覲于中山請爲久米城主已當乞暇歸郷時衆人皆出于眞謝津而迎接比屋焉比屋自恃威勢答禮甚疎卽加鞭馳馬將入城門不想其所騎之馬脚跌撲地而倒比屋便翻身落馬遂爲其所帶之刀被刺而卒焉後世之人仍以按司靈骨爲神而崇信焉


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いつも、お読み頂き、いっぺー、にふぇーでーびる。m(_ _)m

本文が、長いこともありますが、
わからない単語が多すぎて、非常に、訳す気持ちが、
くじける作品でしたが、
やっとのことで、訳し終わりました。

はぁ~
Posted by 横浜のtoshi横浜のtoshi at 2014年08月17日 18:09


横浜のtoshiさん お変わりありませんか?お元気ですか。二回目で今日読みました。面白いという昔を偲ぶ話は尽きないようですね。ネイチヤ-に回帰する若者が多くなってくるのを知ると、ちいさな会社がより楽しい会社だと思うようになりました。
48話 もっと深く読んでみます。私なりの感想を述べます。
ご苦労さんでした。
Posted by 仲本勝男仲本勝男 at 2014年08月16日 10:22


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