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琉球沖縄を旅して~第2回・伊平屋島~

2011年01月12日

Posted by 横浜のトシ(爲井) at 20:20│Comments(2)沖縄の旅

みんなで楽しもう!
~琉球沖縄を旅して~

 
伊平屋島(いへやじま)


 はいさい、今日(ちゅう)(うが)なびら。
 みなさん、こんにちは。

 沖縄の旅、第二弾。
 前回の伊是名島(いぜなじま)に続き、
(とな)りの伊平屋島(いへやじま)の旅について、
お話しさせて頂(いただ)きます。

 てるしの、とも呼ばれる伊平屋島(いへやじま)は、
沖縄本島から見て、伊是名島の奥にある長い島であり、
現在の沖縄県で、最も北に位置する島です。

 手前(てまえ)に、小さな野甫(のほ)島があり、
野甫島と大きな伊平屋島とは橋で繋(つな)がっています。

 細長(ほそなが)い伊平屋島は、
中央部分を、見上げるほど高い峰(みね)が、
ずっと長く連(つら)なっている感じです。
 その峰の所々(ところどころ)に、切れている所があります。

 左右の海岸線周辺(しゅうへん)のみ、平坦(へいたん)で、
場所により、平坦(へいたん)な部分が広かったりします。

 伊是名島から運天港(うんてんこう)に戻(もど)った私は、
(す)ぐに伊平屋(いへや)行きのチケットを買い、
フェリーにバイクを乗せました。
 時間的には殆(ほとん)ど余裕(よゆう)はありませんでした。

 伊平屋港から、
本部(もとぶ)の今帰仁(なきじん)運天(うんてん)港まで、
通常(つうじょう)、フェリーが1日2往復(おうふく)しています。

 時間にして80分、1時間20分の旅。
 伊是名の仲田港の横を通り過ぎ、
伊是名島を過ぎると、具志川島が見え、
そして、野甫島、伊平屋島が見えてきます。

 ほとんど、隣りの島でありながら、
伊是名島と伊平屋島は、全く違う感じがする島です。

 今、振(ふ)り返ると、伊平屋島というと、
(と)に角(かく)鳥の囀(さえず)りが最初に思い浮かびます。
 また、緑(みどり)に包(つつ)まれた山々に囲(かこ)まれ、
人が慎(つつ)ましく謙虚(けんきょ)に暮(く)らしている、
そんな雰囲気(ふんいき)のイメージがあります。

 いずれにせよ、
大自然を、丸々(まるまる)島にした感じでしょうか。

 伊平屋港に着き、
バイクで走り出して真っ先(まっさき)に目に入ったのが、
歴史民俗(みんぞく)資料館。
 入場料200円という破格(はかく)なだけでなく、
いらっしゃる年配(ねんぱい)の方が、
歴史にも、民俗学にも詳(くわ)しい年配(ねんぱい)の男性。
 私の色々な質問を的確(てっかく)に答えて下さいました。

 後で気づきましたが、伊平屋港のターミナル内には、
島の地図が書かれた通常パンフレットに留(とど)まらず、
村々の詳細(しょうさい)な地図、
つまり、
御嶽(うたき)や拝所(うがんじゅ)の位置まで記入された、
地域(ちいき)ごとの詳(くわ)しい、すごい地図まで、
何気(なにげ)に、置かれているのです。

 それだけではありません。
無料でお持ち下さいと書かれたテーブルには、
 島に関するVHSビデオまで置かれています。

 恥(は)ずかしながら私は、
これ、本当に頂(いただ)いて宜(よろ)しいんでしょうかと、
思わず下(くだ)らぬ事を言ってしまった程(ほど)です。

 しかも、職員(しょくいん)の若い女性が、よく目を配(くば)り、
様々(さまざま)なパンフレットが切れないように、
心配(こころくば)りし、たえず補充(ほじゅう)しているのです。

 凄(すご)い島、凄い人達だと舌(した)を巻(ま)きました。

 伊平屋島(いへやじま)というと、
やはり、琉球国(りゅうきゅうこく)を建てた、
尚巴志(しょうはし)の祖父(そふ)
佐銘川大主(鮫川大主/さめかわ・うふぬし/うふしゅ)出身の島。

 その他(ほか)、クマヤ洞窟(どうくつ)を筆頭(ひっとう)に、
歴史や民俗(みんぞく)学に興味(きょうみ)ある者にとって、
(たから)の山のような島です。

 大きく静かなバイクを島に持ち込(こ)んだため、
かなり、あちこちを、まわれたものの、
とても回りきれるものでは、ありません。

 ただそれは、それだけの情報と資料が、
島から、島を訪(おとず)れた人々に、
提供(ていきょう)されるからに他(ほか)なりません。

 どうりで、一度訪(おとず)れた人が、
また、行きたくなる島であるわけです。

 歴史民俗資料館の方も、おっしゃっていましたが、
クマヤ洞窟(どうくつ)があまりに有名(ゆうめい)なため、
沖縄にも伊平屋島にも関係ない変な物を、
色々な宗教団体が勝手(かって)に建てています。
 同様(どうよう)に、
屋蔵墓(やぐらばか)の横には、
本土の墓石(はかいし)の形をした第一尚氏と書かれた物、
また、
香炉(こうろ)に第一尚氏と書かれた物が正面に置かれ、
これらは、島の許可(きょか)(な)く、
勝手(かって)に、知らない間(ま)に、建(た)てられたとか。

 島が、撤去(てっきょ)を求(もと)めているそうです。
 一日も早く撤去されることを祈ります。勝手にそんなことをするなんて、酷すぎます。
 全(まった)くもって、身勝手(みがって)な話。
 個人的にも、かなりの違和(いわ)感と憤(いきどお)りを感じました。

 さて、
今回、個人的に伊平屋島で最も行きたかったのは、
ヤヘー岩とフィーフィーガマでした。

 ヤヘー岩は、
このブログ「 伊平屋の始まり」で登場した岩です。
http://totoro820.ti-da.net/e3065973.html

 ちなみに、ヤヘー岩の近くで、何気にバイクを止めてぼんやり休憩していた時のことです。右に小さな入り江があって、凄い光景を目の当たりにしました。エイが水中から、まさに空中に飛び上がると、海面を滑空して水の中に! それを、繰り返しているのです。なるほど、だからあんな形をしているんだと勝手に納得してしまいました。感動ものでした。もっとも、こんな場所に住んでいる人にとっては、きっとなんでもない普通のことなのでしょう。

 もう一つが、
フィーフィーガマで、フィーフィーが住むガマがある小島。

 フィーフィーとは、
沖縄でいうキジムナー、
奄美のケンムンと呼ばれる妖怪です。

 野甫島では、フィーフィー、
伊平屋島では、アカカナジャーと呼ばれています。

 キジムナーは、
昔から、ガジュマルはじめ、
大木(たいぼく)に住む木の精(せい)として有名です。

 その一方で、
伊平屋(いへや)島、伊是名(いぜな)島、粟国(あぐに)島、
座間味(ざまみ)島、伊江(いえ)島や、今帰仁(なきじん)はじめ、
海岸近くの洞窟(どうくつ)に住むキジムナーもいます。
 勿論(もちろん)、同じ地域に、
大木にキジムナーが住む話と、両方があったりします。
 ちなみに、宮古では、
墓場(はかば)に、キジムナーが住んでいたりします。

 ただ、
怪火(かいび)として複数(ふくすう)登場するのを除(のぞ)くと、
大抵(たいてい)、キジムナーは、一匹が殆ど。

 ところが、
野甫島の脇(わき)の小島(こじま)、フィーフィーガマは、
何と、「キジムナー達」、
つまり、複数のキジムナーの住み家。

 なに? キジムナーが、てんこ盛(も)りか?

 これを知った私が、
見てみたい、行ってみたいと思ったのは、
当然の成(な)り行(ゆ)きです。

 ところが、伊平屋島から野甫(のほ)島に渡ってみると、
右に、小さな島があるだけ。

 そもそも野甫島は、渡った手前が集落や畑で、
特に、島の奥の方は、うっそうとした森や林。

 何としても、フィーフィーガマの小島(こじま)を見ようと、
頑張(がんば)ったものの、
島らしきものが、見当(みあ)たらないのです。

 それとも、遠い海の上にある、小島なのだろうか。
 そう思って何度(なん)も、遠い海に、小島の陰(かげ)を探しました。

 仕方(しかた)なく、最後は諦(あきら)め、宿に戻(もど)り、
そして、情報(じょうほう)を、収集(しゅうしゅう)
 野甫島の陰(かげ)に小島(こじま)があると、
聞いたことがある人が、一人だけいました。

 翌日、気合いを入れ直して、再挑戦(さいちょうせん)

 ありました、ありました。

 片っ端(かたっぱし)から、少しでも行かれそうな小道を、
入っていっては戻(もど)り、入っていっては戻るうち、
ある名もない一本の道が、
海岸に出る唯一(ゆいいつ)道なのでした。

 海岸の、目の前に、フィーフィーガマの小島。

 小島といえども、想像していた以上に大きい島なのに、
野甫島の陰に、こっそり隠(かく)れている島。

 あと、私がすることは、海岸に腰(こし)を据(す)え、
じっと、小島を見続けること。
 一時間近くは、頑張りました。

 ・・・・・・、見えませんでした。

 キジムナー、一匹も。 

 いっぱい、いるのなら、せめて一匹でも・・・・・・。


 なお、伊平屋について、もう少し知りたい方は、
以下など、いかがでしょうか。
http://www.vill.iheya.okinawa.jp/detail.jsp?id=12532&menuid=4237&funcid=1


※おまけ~キジムナーの呼び方も色々(一例/未整理)

キジムナーとは、沖縄で良く知られている妖怪です。

沖縄本島、中部・南部~キジムナー
伊平屋島~アカカナジャー
野甫島~フィーフィー
伊是名島~アカブサー
沖縄本島北部、国頭村、大宜味村、東村~ブナガヤー、プルパカヤー
沖縄本島北部、名護~ヤンバサカー、ボージマヤー、カムローグワー、シノーラー、スノールキジムン
沖縄本島北部、本部町・今帰仁村・伊江島~シェーマ、セーマ、カムラグヮー、カムローグワー
沖縄本島中部、金武町~ガヤプヤー
沖縄本島中部の勝連半島と周辺離島~フカゾークークー、ヤチバー、ウンサグワー、ケンケンジムナー、イッチョイグワー
沖縄本島中部、中城村~カーガリモー
沖縄本島南部、南風原町・玉城村~マージャ
久米島~マア、キムナー、カーカプロー
宮古島諸島~マズムヌ、インガマヤラウ
八重山諸島~マア、マンダー、マージヤッピー、マンジャー、マンジー、カムラーマ、キディムヌ・マディムヌ

つづく。


Posted by 横浜のtoshi




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この記事へのコメント・感想・ゆんたくはじめ、お気軽にお書き下さい。承認後アップされます。
笑い猫サン、こんにちは。

僕も、オフ会に参加したのは、初めてですよ~。
昔で言う、飲み会なら、いくらでもありますが(笑)。

こちらこそ、みなさん、そして笑い猫サンに、感謝です。

しかも、よいオフ会だったと思います。

男は、かまいませんが、
オフ会も色々で、
集まるメンバーで、オフ会は、かなり違うそうなので、
女性は、よく、選びましょう。

この間は、
かめきちサン、かおるサン、ルミさんという、
しっかりした女性が中心だったので、
年齢を問わず、安心して、参加できるオフ会でした。

その他、ti-daブログそのものが主催の、オフ会も、
なかなか楽しくて、有意義だと、聞いたことがあります。

僕こそ、またお会い出来る日を楽しみにしています。
今後とも、宜しくお願い致します。

笑い猫さんの、
先日の、
真新しい帯地を染める作業が始まるというブログ、
めちゃくちゃ、笑い猫さん、カッコイイ~って、思いました。
頑張って下さいね~。

コメントありがとうございます。
では。
Posted by 横浜のtoshi横浜のtoshi at 2011年01月13日 21:18


こんばんは~。

沖縄ではお会いできて嬉しかったです

toshiさんが来沖のおかげで オフ会が出来て、それに参加することができました
本当に感謝です。

楽しいお話&たくさんのお土産もありがとうございました。

またお会い出来る日を楽しみにしております。

今後とも宜しくお願い致します。
Posted by 笑い猫 at 2011年01月13日 19:23


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