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~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
奄美・沖縄本島・沖縄先島の伝説より、第77話。
むかし
やがて
そんな
「ああ、うちの
そう、
すると、
そして、やがて
いつものように
「
それを
ところが
そしてまた、
幼い
メントヌチの
その
※この話の参考とした話
①奄美・鹿児島県大島郡知名町~『ふるさと知名町」
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●伝承地
①奄美・鹿児島県大島郡知名町~昔々、瀬利覚のメントヌチの家(坂井家)に美しい若い娘がいました。ノロが沖縄の王様にグムチ(貢物)を納めに行くとき、一緒に連れられて行きました。その美しさは居並ぶ人々の目を奪い、ついに王様の気に入って、奥方に迎えられることになりました。そして楽しい生活が続けられているうちに、とうとう妊娠しましたので、娘は島に帰りお産の日をたのしみに待っていました。やがて十月十日の日も満ちて玉のような男の子が生まれました。坊主(ぼうじ)と命名されました。坊主ガナシは一日一日と大きくなり、いろいろな奇蹟な動作をして、皆におどろかれ、世間では神童としてほめはやされました。或る日母と一緒に畠へ行って、母の掘った芋をザルの中に入れましたが、坊主ガナシが何か気に喰わぬことがあったと見えて、ザルの中の芋はみんな雀になって飛んでいきました。あれよ、あれよとびっくりしました母は、
「あゝ、うちの坊主はよい子だよ。お利口な坊主だよね……」と言葉やわらかに、なだめすかしました。今雀になって飛んでいった芋は、又ザルの一ぱいに舞い戻ってきました。又空中にノウ(強い縄)を引張って、その上らかも自由に歩けるようになりました。その後自宅の庭の高台から、沖縄の父君の王様の城までもノウを引張り、その上を歩いて沖縄との往復をしていました。或る日の事でした。坊主ガナシが沖縄の夫君王様のに行きますと、王様はいろいろはなしをした後で、坊主ガナシに次のようなことを申しました。
「与論島と沖永良部島はお前にやるから、この二つの島を治めるようにしなさい」と。坊主ガナシはよろこんで沖永良部島に帰ろうと思い、いつもの通りノウの上を歩きました。ところが、かねてから坊主ガナシの頭の良いことを見たり、聞いたりしている沖縄の本妻は、我が子が治めるべき沖縄までも、この坊主にとられるのではないかと、心配していつの間にか、心ひそかにこの坊主を妬んでいました。丁度坊主ガナシが辺戸岬と、与論島の中間当りを行く頃にノウをポッンと切断してしまいました。坊主ガナシは海中深く落ちてとうとうこの世を去りました。坂井家の庭の高台には、坊主ガナシがノウに乗る踏台の石が、今でも大事に保存されて沖縄の方向を向いたまま大空を仰いで坊主ガナシを待っているようです。(『ふるさと知名町」)
①奄美・鹿児島県大島郡知名町~昔々、瀬利覚のメントヌチの家(坂井家)に美しい若い娘がいました。ノロが沖縄の王様にグムチ(貢物)を納めに行くとき、一緒に連れられて行きました。その美しさは居並ぶ人々の目を奪い、ついに王様の気に入って、奥方に迎えられることになりました。そして楽しい生活が続けられているうちに、とうとう妊娠しましたので、娘は島に帰りお産の日をたのしみに待っていました。やがて十月十日の日も満ちて玉のような男の子が生まれました。坊主(ぼうじ)と命名されました。坊主ガナシは一日一日と大きくなり、いろいろな奇蹟な動作をして、皆におどろかれ、世間では神童としてほめはやされました。或る日母と一緒に畠へ行って、母の掘った芋をザルの中に入れましたが、坊主ガナシが何か気に喰わぬことがあったと見えて、ザルの中の芋はみんな雀になって飛んでいきました。あれよ、あれよとびっくりしました母は、
「あゝ、うちの坊主はよい子だよ。お利口な坊主だよね……」と言葉やわらかに、なだめすかしました。今雀になって飛んでいった芋は、又ザルの一ぱいに舞い戻ってきました。又空中にノウ(強い縄)を引張って、その上らかも自由に歩けるようになりました。その後自宅の庭の高台から、沖縄の父君の王様の城までもノウを引張り、その上を歩いて沖縄との往復をしていました。或る日の事でした。坊主ガナシが沖縄の夫君王様のに行きますと、王様はいろいろはなしをした後で、坊主ガナシに次のようなことを申しました。
「与論島と沖永良部島はお前にやるから、この二つの島を治めるようにしなさい」と。坊主ガナシはよろこんで沖永良部島に帰ろうと思い、いつもの通りノウの上を歩きました。ところが、かねてから坊主ガナシの頭の良いことを見たり、聞いたりしている沖縄の本妻は、我が子が治めるべき沖縄までも、この坊主にとられるのではないかと、心配していつの間にか、心ひそかにこの坊主を妬んでいました。丁度坊主ガナシが辺戸岬と、与論島の中間当りを行く頃にノウをポッンと切断してしまいました。坊主ガナシは海中深く落ちてとうとうこの世を去りました。坂井家の庭の高台には、坊主ガナシがノウに乗る踏台の石が、今でも大事に保存されて沖縄の方向を向いたまま大空を仰いで坊主ガナシを待っているようです。(『ふるさと知名町」)
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Posted by 横浜のtoshi at 2014年03月26日 08:20
Posted by 仲本勝男 at 2014年03月06日 16:58
コメント以外の目的が急増し、承認後、受け付ける設定に変更致しました。今しばらくお待ち下さい。
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