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~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
~琉球沖縄の、先祖から伝わってきたお話~
奄美・沖縄本島・沖縄先島の伝説より、第47話。
パルマッツーの由来
ある
その
その時代、
さて、ある
ところが
ある
「いくらみんなで
さて、その
「こいつめ。まったく
すると、その動物が
「
そこで男は、
すると動物が話すことには、
「
この
それで
そもそもあなた
「なるほど、話はわかったが、ところで
するとその動物が、少し
「
男が、実際にはどのような
「
すると龍宮の神、山の神
すると男が考え
「しかし私たちにとって、みんなで
いったい私
それを
「
こうして、
そしてこの話は、
※この話の参考とした話
①○沖縄先島・沖縄県宮古郡多良間村~『多良間村の民話』
②沖縄本島・沖縄県島尻郡粟国村~「沖縄民俗」十五号
③沖縄先島・沖縄県宮古郡多良間村仲筋~『多良間村の民話』
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●伝承地
①○沖縄先島・沖縄県宮古郡多良間村~昔は、多良間では、まず一人前になったら、粟の上納を一人につき、精米したものの俵を、三斗入りを一俵として、それを三俵ずつ納めていたらしいので、これが豊かに実って上納も納めたりしていたが、それが済めば安心して、残りは家族も食べようと思っていたけれども、ある年から収穫しようとしたら、全部なくなっていてね、何者が来て苅り取ったのか、盗まれてばかりいて、それから同じことが幾年か続いた後、
「このようなざまではどうしようもない。このままでは他人と同じようなことはできない」と夜中に畑へ行って見張っていると、そこに見えたのは、山羊のようでもあり、何とも言いようのない初めて見る動物が集まって来て、粟を全部苅り取って担いで逃げて行くので、
「こら、こんちきしょう」とその中の一匹を捕えて
「なんということだ、人間が毎日苦労して育てあげたものを、しかも真夜中に来やがるとは」と言うと、その動物が言うことには、
「私たちも、本当はこんな難儀なことはしたくないよ。だけど、君たちは自分だけの働き、自分の力だけで、粟を作っていると思っているに違いない。そのことを、竜宮の神、山の神、みんなで相談して、このままではいけないので、知恵を与えなければなら.ないと、それを気付かせるために竜宮の神様の使いで来たのだ。そこで、君たちが感謝の気持を捧げてくれると私たちもこんな難儀なことをしなくてすむよ」
「御礼とはどのようなものだ」とその動物に聞くと、
「君たちは、物のお初をお供えしたことはないが、そんなことではいけない」と言うので、
「では、御礼とはどんなことをすれば良いのか」と聞くと、
「一俵を三斗とし、その三俵を畑の真中の石盛りの上に、御神酒と、俵を三俵お供えしなさい。こうお供えすると、竜宮の神、山の神も受け取って、毎年、毎年、君たちは豊作に恵まれるのだよ。このことを気付かせるため私たちが来たんだよ。君たちさえそうすれば、私たちもこんな難儀はしないですむよ」とその動物が言うので、
「しかし、私たちには、こんなたくさんの、三斗の三俵といえば九斗だし、これだけの物はこの畑からは、とれないし、どうすればいいのだ。それよりは、作らん方がいいのでは」と言うと、その動物が教えるには、 「何と馬鹿な。かたつむりの殻の一つを一斗として、その三つを一俵として、三俵をお供えし、お神酒も君が飲むぐらい供えれば、それが竜宮の神、山の神への感謝になるので、そうさえすれば、君たちは安心して毎年、毎年、粟を豊作していけるのだよ」と教えたので、それから後は、かたつむりの殻で計った一つを一斗として、一俵に三つ入れて、お供えするようになってからは、また最初のころのように、豊作にすることができたそうですよ。
これが多良間のパルマッツーの始まりだと伝えられ、今日に至っているが、もう最近ではそのようなこともしなくなっているよ。(『多良間村の民話』)
②沖縄本島・沖縄県島尻郡粟国村~昔、粟国島には、毎年六月ごろになると、人の目や鼻を取ったり、流産させたりする恐ろしい神さまがいた。困りきった住民の訴えで、今帰仁城から平敷大主という役人が派遣される。平敷大主は、王の命に従って、粟・米で酒やご馳走を作ってヤガンガマの前に持って行き、鐘・鼓を鳴らして神を誘い出すと、神はヤガンガマを出て、ガジヌク御岳、チヂ、イビガナシへ行き、グスクマ大屋のあたりで見えなくなった。その後は、神が暴れることがなくなったので、六月の折目には、ヤガン御岳で、そのときの様子を再現する祭をおこなうこととなった。(「沖縄民俗」十五号)
③沖縄先島・沖縄県宮古郡多良間村仲筋~ウプカッジャフ家の先祖が、大道のウプジュクという荒地を開いて、毎年、粟の稔りを得ていたが、ある年、毎晩のように沢山の粟が盗まれた。畑に行って夜通し番をしていると、一匹の小山羊が出て来てつかまえると、小山羊は竜宮の使だと言い、初穂祭をやらないから竜宮の神さまがたいへん怒っておられるので、畑の四隅に、供物を用意し、コシダカサザエの殻に、七杯のお神酒、カタツムリの殻に三杯のお神酒を供えて祭をやれと言う。その小山羊の教え通りパルマッツーをやったところ、それからは毎年、豊かな粟に恵まれるようになった。(『多良間村の民話』)
①○沖縄先島・沖縄県宮古郡多良間村~昔は、多良間では、まず一人前になったら、粟の上納を一人につき、精米したものの俵を、三斗入りを一俵として、それを三俵ずつ納めていたらしいので、これが豊かに実って上納も納めたりしていたが、それが済めば安心して、残りは家族も食べようと思っていたけれども、ある年から収穫しようとしたら、全部なくなっていてね、何者が来て苅り取ったのか、盗まれてばかりいて、それから同じことが幾年か続いた後、
「このようなざまではどうしようもない。このままでは他人と同じようなことはできない」と夜中に畑へ行って見張っていると、そこに見えたのは、山羊のようでもあり、何とも言いようのない初めて見る動物が集まって来て、粟を全部苅り取って担いで逃げて行くので、
「こら、こんちきしょう」とその中の一匹を捕えて
「なんということだ、人間が毎日苦労して育てあげたものを、しかも真夜中に来やがるとは」と言うと、その動物が言うことには、
「私たちも、本当はこんな難儀なことはしたくないよ。だけど、君たちは自分だけの働き、自分の力だけで、粟を作っていると思っているに違いない。そのことを、竜宮の神、山の神、みんなで相談して、このままではいけないので、知恵を与えなければなら.ないと、それを気付かせるために竜宮の神様の使いで来たのだ。そこで、君たちが感謝の気持を捧げてくれると私たちもこんな難儀なことをしなくてすむよ」
「御礼とはどのようなものだ」とその動物に聞くと、
「君たちは、物のお初をお供えしたことはないが、そんなことではいけない」と言うので、
「では、御礼とはどんなことをすれば良いのか」と聞くと、
「一俵を三斗とし、その三俵を畑の真中の石盛りの上に、御神酒と、俵を三俵お供えしなさい。こうお供えすると、竜宮の神、山の神も受け取って、毎年、毎年、君たちは豊作に恵まれるのだよ。このことを気付かせるため私たちが来たんだよ。君たちさえそうすれば、私たちもこんな難儀はしないですむよ」とその動物が言うので、
「しかし、私たちには、こんなたくさんの、三斗の三俵といえば九斗だし、これだけの物はこの畑からは、とれないし、どうすればいいのだ。それよりは、作らん方がいいのでは」と言うと、その動物が教えるには、 「何と馬鹿な。かたつむりの殻の一つを一斗として、その三つを一俵として、三俵をお供えし、お神酒も君が飲むぐらい供えれば、それが竜宮の神、山の神への感謝になるので、そうさえすれば、君たちは安心して毎年、毎年、粟を豊作していけるのだよ」と教えたので、それから後は、かたつむりの殻で計った一つを一斗として、一俵に三つ入れて、お供えするようになってからは、また最初のころのように、豊作にすることができたそうですよ。
これが多良間のパルマッツーの始まりだと伝えられ、今日に至っているが、もう最近ではそのようなこともしなくなっているよ。(『多良間村の民話』)
②沖縄本島・沖縄県島尻郡粟国村~昔、粟国島には、毎年六月ごろになると、人の目や鼻を取ったり、流産させたりする恐ろしい神さまがいた。困りきった住民の訴えで、今帰仁城から平敷大主という役人が派遣される。平敷大主は、王の命に従って、粟・米で酒やご馳走を作ってヤガンガマの前に持って行き、鐘・鼓を鳴らして神を誘い出すと、神はヤガンガマを出て、ガジヌク御岳、チヂ、イビガナシへ行き、グスクマ大屋のあたりで見えなくなった。その後は、神が暴れることがなくなったので、六月の折目には、ヤガン御岳で、そのときの様子を再現する祭をおこなうこととなった。(「沖縄民俗」十五号)
③沖縄先島・沖縄県宮古郡多良間村仲筋~ウプカッジャフ家の先祖が、大道のウプジュクという荒地を開いて、毎年、粟の稔りを得ていたが、ある年、毎晩のように沢山の粟が盗まれた。畑に行って夜通し番をしていると、一匹の小山羊が出て来てつかまえると、小山羊は竜宮の使だと言い、初穂祭をやらないから竜宮の神さまがたいへん怒っておられるので、畑の四隅に、供物を用意し、コシダカサザエの殻に、七杯のお神酒、カタツムリの殻に三杯のお神酒を供えて祭をやれと言う。その小山羊の教え通りパルマッツーをやったところ、それからは毎年、豊かな粟に恵まれるようになった。(『多良間村の民話』)
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